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『こうして生まれる』

こうして生まれる
アレグザンダー・シアラス著・バリー・ワース文・古川奈々子訳・中林正雄監修

出版社 ソニー・マガジンズ
発売日 2002.12
価格   ¥ 3,990(¥ 3,800)
ISBN   4789719626

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面白い本なので、つい読みふけってしまう。
最初は新聞の書評で見たが、その後ここで発見し、購入したもの。
ともかく写真(CG)がたくさんあって、飽きない。人の身体はこんなふうに形作られて行くんだなあという不思議な実感が得られる。

ただ、翻訳はあまりこなれていないかなあ。妙に直訳調。自分も技術翻訳などをしているので何となくわかるのだが、正確に訳そうとするあまり、読みにくい日本語になっている部分が何箇所か。多分、この本の原書の英語の論述モードと、日本語への翻訳で採用されたモードがかみ合っていないのだと思う。
あと、あまりに基本的な誤りが。
p.58-59で「人工授精」とされているのは、「体外授精」あるいは「顕微授精」のこと。確かにおおまかにとらえれば「人工」授精には違いないけど、日本語としては明らかにおかしい。

あと、精子卵子から受精卵、そして胎芽から胎児へと成長して行く段階で、時系列がもっと見やすくなっていればいいのにと思った。ぱっと見た時にその頁に載っているものの週数がわかるようになってはいるけれど、順番が前後していたり。それに、スケールがないのは困るなあ。成長しているように見えない。
あと、いくらCGと言っても多分そのまま使った写真はあるのだろうから、どのくらいがCGなのか知りたい。まあ、画像処理の専門的なことまではいいけれど……

それから、かなり分厚い本なので、カバーと帯を付けたまま読むのは、うちのようにちびっこがいるうちではまず不可能です(^^; 簡単に外れちゃうよ〜
あと、わたしは文系の人間なせいでしょうか、横書きに慣れていないので、1行38字とか、たくさん字が続くととても読みにくいです(;_;) パソコン通信だって、35字くらいだったっけ? 横に二ブロックに分かれていればいいなあ。

……とまあ、いろいろ書いたけれど、これだけ書きたくなるくらい魅力的な本であるとは思う。ちょっとお高いけれど、これから子どもを持つ人も、そうでない人も、読むだけの価値はあるかも。

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コメント

こんにちはー忌憚のないご意見、ありがとう!

そう、確かに翻訳はマズいですよねえ。
翻訳書をたくさんだしている出版社なのですが、あそこの本は全般に翻訳が……なんか方針でもあるのかなあ。
そして時系列に並んでいるところと、部分の発達を追っているところが混じっているのはわかりにくい、と私も思います。
スケールは……ところどころに原寸のが入っているんですけどね、ダメ?
そしてCGは完全フルCGだと思いますよ。今まであったこのての本は、中絶胎児(つまり何人もの)の写真を使っていたわけで……。
基本的に原書のデザインを踏襲しています、でも原書はハードカバーなのでもっと読みにくいですが、重いし。
どちらかというと写真を眺めるばかりであまり文章は読まれないんじゃないか、とか、個人で買う人は少ない(学校や図書館が買うだろう)とかの前提で作っていたりして。

投稿: PINO | 2004.12.02 07:10

いろいろごちゃごちゃ勝手に書き散らしたのに、丁寧にレスありがとうございます♪
なるほど〜なかなかよくわかりました。
面白い、意欲的な本なのに、ちょっと空回りしている感があったり。
全部CGと説明だけでじっくり読ませるのはなかなか大変そう。

でも本を作るって、本当に大変ですよね。
わたしもむかしちょっとだけ雑誌の編集に携わったことがあるのですが、時々何の脈絡もなく仕事のことを思い出しては「ああ、あの時はこうすれば良かった〜」とか後悔に駆られることがあります(笑)

投稿: luna | 2004.12.16 12:50

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