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『不機嫌なメアリー・ポピンズ イギリス小説と映画から読む「階級」』

不機嫌なメアリー・ポピンズ
新井 潤美著
平凡社 (2005.5)

青月にじむさんのMint Julepで紹介されて以来、ずっと読みたかった本を、ようやく図書館で借りる。
この後に読んだ「ヒースクリフは殺人犯か?」よりは、紹介されているものに読んだことのある本が多かったこともあり、楽しかった。
イギリスの物語は、どんなに面白くても、薄紙1枚残るような感覚があったけれど、それが「階級」の壁というモノだったのかなあ。
「ツバメ号とアマゾン号」にも、Nanny(訳は「ばあや」だけど母親より若い女性らしい)が出てくるんだよね。時代と階級、面白いわ。
中産階級そのものの話は何度も読んだことがあるから、特に目新しいことは感じなかったけれど、アッパー・ミドルとロウワー・ミドルの細かい区分は面白かった。でもまあ、そこまで厳密じゃないのでは、という気もしたけれど……
イギリスでは、外国人をある程度フレンドリーに迎えてくれはするけれど、外国人は「階級」外なので、結局コミュニティーには本当には入れない……っていうのって、日本の社会のお客様扱いと同じようなものかなあ。まあ、普通、どんな社会でも、「外国人」がよそ者でなくなるのは難しいと思うけれど、そのメカニズムはきっとそれぞれ違うんだろうな。

「メアリー・ポピンズ」はこれまであんまり好きじゃなくて、読み返したこともなかったんだけれど、この本を読んでその理由が少しわかったような気がした。今大人の視線で読めば、全然違う印象を受けそうな気がする。

なかなかの力作。読みごたえあり。
あとでもう一度さらって読もうかと思う。

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