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「空の境界」上下

空の境界 上
奈須 きのこ著
講談社 (2004.6)

Amazonのマイストアのお薦め商品にはいらいらさせられっぱなしなのだが、たまには乗ってみようかと読んでみた作品(買ってません(笑))
ちなみに「王への手紙」「オオカミ族の少年」も同様のお薦め商品で、図書館に予約して借りて読んでみました(爆)

正直、上の前半、最初の導入部分は何だか分かりにくくて辛かった。
若いんだよね、文章が。妙に観念的だし。上の前半、読むのが辛かった。
下までいくとだいぶこなれて読みやすくなったけど……(こっちが慣れただけかも)
同人作品だそうですが、確かに大作ではあります。
面白い世界観だし、小道具もなかなか。設定もありきたりじゃないし……
でも、大人向きの作品かといえば、それは違うような気がする。
ものすごーく、閉じられた世界の話なのだ。
お話のためのお話。
着物、ちゃんと着たことないだろ!っていいたくなるし(笑)
登場人物に兄妹(それもかなり変)以外の家族関係は、ほぼ存在しないし。

強いていえばオムニバスっぽくなっている下の後半の方が、いろいろ趣向が変わっていて読みやすかった。特に、学園物のノリが良かったので、この路線が一番向いているのでは?と思ったし。
いやいや、強烈な話ではあったよ。最後によくこんな〆で収まるものです。
一応、恋愛落とし?

まあ、欠点といえば、表現が独特過ぎて、訳わかんないのが多いのと、ら抜き言葉とか、変な口語調が入り交じっているのとがつらいかなあ。あと、作者のこだわりが強過ぎて、乗れない人には全く乗れない作品だと思います。
あと、解説(これまたかなり変)の方が面白かった(内容はないに等しい。単に少し読みやすいだけか?)とも感じられたり(笑)
長い長いとあちこちでいわれてますが、普段から活字を読み慣れている人間にとっては、別に半日で読める程度の量です。難しい表現山ほど入れたところで、大した文章じゃないし、しょせんライトノベルだもん。
「月姫」というゲームの前日譚なんだそうですが、つくづくゲームやらない人間でよかったとも思いました。
時々、ゲーム世代(いや、自分だって入っているんですけど)の感覚とはものすごい乖離を感じます。観念的なのはすごく好きだったんですけどねえ。
この作品そのものに対するわたし自身の評価はそれほど悪くないんですが(確かに他には類似のものはなかなかないし、これで商業的にやっていけるというのは充分ニューウェーブだよ)、賛否両論のレビューを読んでいると、世の中には他にもっと面白いものがいくらでもあるのに、これを絶賛するのはちょっと気の毒、とは思います。
気になる人は読んで損はしないでしょう(笑)
確かに得るものはあります。うんざりもすると思うけど。

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コメント

私はこの年にしてわりとゲーマーなんですが、そのゲーマーから見ても、大人になってからゲームやってる人と、ゲームやラノベが完全にベースになっちゃってる若い人では感じ方などがたぶんかなり違うんじゃないかと思います。
ゲームの作り手も、今はゲーム外にベースがある人が主体でしょうが、ゲームで育ってゲームの世界しか知らないでゲームを作る人が主体になっていくのかなぁ。
私もゲーム機でゲームをする人ではないので、最近の国産RPGなんかはほとんどやらないわけですが、なんとなく雰囲気から、ああいう小さくまとまった世界の創造物ばかりになるのかと思うとちょっと寂しいですね。

投稿: narumi | 2006.07.26 00:15

やっぱりゲームっていうのも、そのほかの遊びや楽しみをたくさん知っているほうが楽しめるものだと思うのですが……

ゲームが基礎教養の一部になるようになる日も近い?

投稿: luna | 2006.08.03 11:18

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